レガシに負けるな
ニホンのサムライ・デザイナ、ニンジャ・プログラマ、アシガル・コーダから西洋のホーリー・クルセーダーまで、すべてのアヴェンジャー達にこの言葉を捧げる。
「レガシに負けるな」
レガシとは何か?
レガシとは悪である。
レガシは人間の心の優しさや弱さにつけ込む。
レガシは燃え盛る火の車、首のない馬で構成される悪魔のチャリオットに乗って現れ、あなた達のコードからReadability, Testability, BeautyそしてTrustを奪い去ってゆく。
レガシは悪しき笑みを浮かべつつ、あなた達の間に不信の種を植え付けて去ってゆくのだ。
レガシが去った跡には疑いの芽が出て、混乱の花が咲き、虫が戯れる。
まさに五里foggyだ。
レガシと戦え
あなたが自分のプログラムを動かしたとき、他人の書いたコードが原因でエラーが出たり、期待しない挙動を示したならば日本刀を持って斬り掛からなければならない。
あなたが日本刀を、西洋のソードを手にして斬り掛かる相手はそのコードを書いた担当者ではない。レガシなのだ。
だからカタナで立ち向かう行為を恐れてはならないし、剣を向けられた方も自分の佩刀を抜いて応じなければならない。
誰しも自分が書いたコードには責任を持つが、他人の書いたコードに口出しするのは憚られる。
レガシはそんなあなたの優しさにつけ込むのだ。
『太平記』にも、矢折れカタナ尽きて互いに解り合えると書いてある。
『万川集海』には国破れてレガシあり、城春にして品質が上がると記される。
全員の力をもってレガシを打ち破るのだ。
「礼」を守れ
ニホンでは1対1で戦うときは双方正座をしてアイサツを交わした後に試合開始する。
「どうもアゴニイ=サン、ニンジャスレイヤーです。」という節を物の本で見たことがあるだろう。
また、集団での戦闘においても、カブラヤを放ち大音声で名乗りを上げてから合戦が始まる。
「ヤアヤア、我こそはモウリ=モトナリ、タケダ殿オイノチ頂戴つかまつる。」というように。
つまりニホンでは戦いにおいても「礼」を守る。
起こった現象を素直に伝えることから戦闘を始める。
- 何をして
- 何を期待して
- どのように期待に反したか
この3点を簡潔に相手に伝えることが大切だ。
あなたがおかしいと思うコードを書いた人間を頭ごなしにバカにしたりしない。
相手のコードを批判する行為に酔いしれ、欲望の赴くままに罵詈雑言を投げかけるとき、あなたはレガシ・ソウルに取り憑かれている。
「礼」を守ればレガシに隙を与えない。